「2024年(第18回)すべて世のため、後のために 塙保己一とヘレン・ケラーの足跡をたどるバスツアー」ご報告
2025 年 01 月 15 日
去る2024年11月9日(土)、一般財団法人日本児童教育振興財団の御助成による「2024年(第18回)すべて世のため、後のために 塙保己一とヘレン・ケラーの足跡をたどるバスツアー」を開催いたしました。当日は、さわやかな秋晴れに恵まれました。
江戸時代後期に活躍した盲目の学者である塙保己一と、彼を心の支えとし、世界中で障害者の地位向上のために活動を続けたヘレン・ケラーの足跡を辿りました。1937年にヘレン・ケラーが来日した際に講演を行った東京文京区の筑波大学附属視覚特別支援学校(当時は東京盲学校)へ伺い、資料室の見学も行いました。その後、渋谷区の温故学会において、吉澤みか氏(画家・絵本作家)による「塙保己一とヘレン・ケラー絵本の作画にあたって」及び齊藤幸一氏(公益社団法人温故学会代表理事)による「塙保己一 菅原道真を崇拝~念ずれば通ず 信念の人~」の講演会を行いました。また、最後には宝井琴鶴氏による講談「心の目 塙保己一とヘレン・ケラー」もあり、盛沢山の1日でした。
参加された株式会社今人舎の二宮裕子様より、感想文をいただきましたので、ここにご報告させていただきます。
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初めての桜雲会バスツアー体験記
桜雲会バスツアーは、2007年に「杉山検校の史跡を訪ねる」というテーマで始まり、年に一度、盲偉人の足跡を訪ねて17年に及ぶとのこと。毎回それぞれの人物に因んだコースを計画し、講演者を選出し、大人数のお客さんを案内することは大変なのではないか、どんなバスツアーなのかと、未体験の私はわくわくしていました。
申し遅れましたが、私は今人舎という出版社で主に図書館用児童書の編集の仕事をしています。桜雲会発行の盲偉人たちの伝記絵本(年に1冊)をつくるお手伝いもしていて、2024年発行の塙保己一で7冊目。現在、宮城道雄の絵本づくりが進行中です。
というわけで、今回のツアーのテーマである塙保己一とヘレン・ケラーについては絵本で見知っていましたが、バスツアーはどんな展開になるのか??? かくして当日、高田馬場からバスに乗り込み、出発進行!
バス内では、プロのバスガイドさんかと思うほどの案内上手で乗客の気持ちを盛り上げてくれる桜雲会の甲賀女史、加えて訪れる場所について丁寧に解説してくださる元塙保己一学園教諭の根岸先生。現地に到着すれば、桜雲会のスタッフの方々が旗を持ってお客さんを誘導。土曜のせいか、都心の道路は混雑せず、タイムスケジュールも問題なし。
コースのひとつ、筑波大学附属特別支援学校では、先生と司書の方がヘレン・ケラーや点字に関する資料を準備してくださっていて貴重なものを拝見。石川倉次像の前では、そこに記されている(かすれた)点字を桜雲会の方がスラスラ読まれ、さすがの実力を発揮。最終到着地の温故学会では、有意義な講演に加えて宝井琴鶴氏の講談に心を揺さぶられ、またたく間に一日が経過。帰りのバスでは、落語の一席も披露されました。
事前の準備も含めて、こうしたイベントは最後の解散まで気が抜けないもの。桜雲会のみなさま、お疲れ様でした。最後になりましたが、本日最初の訪問地、平河天満宮でいただいたご利益、大切にします!
(株式会社今人舎 二宮裕子)
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