絵本「現代邦楽の父 宮城道雄」が福祉新聞で紹介されました(5/27)
2025 年 06 月 03 日
2025年2月10日に当会より発行いたしました絵本「現代邦楽の父 宮城道雄」が5月27日に福祉新聞で紹介されました。
以下紙面より抜粋。紙面はこちらをクリックください⇒福祉新聞(宮城道雄)
盲人の偉人を絵本で紹介 桜雲会 8冊目は宮城道雄
点字出版を主力事業とする社会福祉法人桜雲会(一幡良利理事長、東京都新宿区)は、2018年から毎年出版している絵本シリーズの8冊目となる「現代邦楽の父 宮城道雄」(カラー49ページ、2500円)を発刊した。
道雄(1894~1956)は8歳のころ医師から失明宣告を受け、箏(そう)の道に進むと、厳しい修行を乗り越えて14歳で作曲家デビュー。22歳の若さで「大検校」となり、箏曲地歌界の最高位に就いた。十七絃や八十絃の新楽器も開発した。
そんな道雄の一生を、宮城道雄記念館資料室長の千葉優子さんが文章でつづり、絵は日本画家の吉澤みかさんが当時をイメージして描いた。音読する時のために絵の注釈文もあり、海外の人にも知ってもらうため、巻末に英訳も付いている。
絵本シリーズは日本児童教育振興財団の助成金で制作。これまでに盲人女性の地位向上に尽くした斎藤百合(1891~1947)ら、主に一般的になじみのない人物を取り上げてきた。一幡理事長は「視覚障害のある偉人を紹介する絵本はほとんどない。こどもから大人まで幅広く知ってもらいたくて絵本にした」と言う。
また、絵本シリーズ発刊後には、偉人の生誕地やゆかりの地などをたどるバスツアーも開催。今回も11月29日に道雄の墓巡りや講演会などを行う。
「偉人の記録を残しておくことが大事。数十年後にヒットするかもしれない」と一幡理事長は期待を込める。(榎戸新)
桜雲会 1892年に東京盲唖学校の盲生徒の同窓会として発足。現在、年5冊程度の点字出版のほか、デジタル録音図書の製作、省庁や自治体の広報紙の点訳・音訳、視覚障害者向け日常生活用具の販売などを行っている。職員は16人で、半数は視覚障害者。