理事長「歳時記」2026年冬

2026 年 01 月 31 日

今年は午年(うまどし)です。うまくいくという言葉のように、

成功や幸運と結び付けられています。備えあれば憂いなしといいますが、

備えがあっても自然災害はめぐってきます。

せめて大きな被害にならないことを祈り、おりがみ(馬)に託します。

江戸時代の俳人小林一茶(1763-1828)が、1793年(寛政5年)冬に

詠んだ俳句を紹介します。雪が降る寒い冬の夜に、生業(なりわい)

としている按摩(あんま)の笛の音を知らせる情景を詠んだものです。

寒さ厳しき中での人々の暮らしや、当時の冬の風物詩を感じることが

できます。庶民的で写実的ですが、一抹の淋しさを覚える句でもあります。

◎なりはいや雪に按摩の笛の声

現在は、国家資格を有する「あん摩マッサージ指圧師」の治療院や医療

機関でも施術をうけることができます。流しのあん摩や按摩笛の状況は、

時代劇で映し出されるものが名残としてあります。

一茶がこの句を詠んだ頃、江戸中期、老中松平定信が「寛政の改革、

1787-1793」により、民を救うための政治、凶作や自然災害に備え

米や貯蓄政策を推進し、四書五経の礼記にある教えを守っていました。

〇「国に九年の蓄え無くば不足なりと日う、六年の蓄え無くば急なりと日う、

三年の蓄えなくば国その国に非ずと日う」

現在の日本の財政事情はどうでしょうか。国としての備えは十分にある

のでしょうか。なぜだか寒さが、より身にしみる今日この頃です。

2026(令和8)年1月

一幡 良利(いちまん よしとし)

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